百人一首 第5番 猿丸大夫
奥山に 紅葉踏み分け 鳴く鹿の 声聞く時ぞ 秋は悲しき

読み札
こゑきくときぞ
あきはかなしき
取り札
歌の意味(現代語訳)
奥山で散り敷いた紅葉を踏み分けて鳴く鹿の声を聞くときこそ、秋の悲しさが身にしみる。
鑑賞のポイント
古今和歌集では「よみ人しらず」として載っている歌です。紅葉を踏み分けて鳴く鹿は、妻を求めて鳴く雄鹿。紅葉を踏み分けているのは鹿とも、山に入った人ともとれます。
決まり字と友札
決まり字は「おく」の二字決まりです。「お」までが同じ音で始まる歌がほかに6首あり(友札)、「おく」まで聞いて初めてこの歌だと決まります。
- 第26番 小倉山 峰のもみぢ葉 心あらば決まり字「をぐ」
- 第44番 逢ふことの 絶えてしなくは なかなかに決まり字「あふこ」
- 第60番 大江山 いく野の道の 遠ければ決まり字「おほえ」
- 第72番 音に聞く 高師の浜の あだ波は決まり字「おと」
- 第82番 思ひわび さても命は あるものを決まり字「おも」
- 第95番 おほけなく うき世の民に おほふかな決まり字「おほけ」
詠み人について
猿丸大夫(さるまるのたいふ / さるまるだゆう)は、三十六歌仙の一人。生没年不明。「猿丸」は名、大夫とは五位以上の位階を得ている者の称。山背大兄王の三男とも言われており聖徳太子の子孫だったとされる。
出典: ウィキペディア 「猿丸大夫」(CC BY-SA 4.0)より抜粋