百人一首 第95番 前大僧正慈円
おほけなく うき世の民に おほふかな わが立つ杣に 墨染の袖

読み札
わがたつそまに
すみぞめのそで
取り札
歌の意味(現代語訳)
身のほど知らずにも、つらいこの世に生きる民を覆い守ろう。この比叡の山に住みはじめた私の、墨染の袖で。
鑑賞のポイント
身の程知らずながら、つらい世を生きる人々の上に、比叡山に住む僧として墨染めの袖をかけて(仏の教えで守りたい)、と詠んだ歌です。「わが立つ杣」は比叡山のこと。慈円は歴史書「愚管抄」の著者です。
決まり字と友札
決まり字は「おほけ」の三字決まりです。「おほ」までが同じ音で始まる歌がほかに2首あり(友札)、「おほけ」まで聞いて初めてこの歌だと決まります。
- 第44番 逢ふことの 絶えてしなくは なかなかに決まり字「あふこ」
- 第60番 大江山 いく野の道の 遠ければ決まり字「おほえ」
詠み人について
慈円(じえん、旧字体: 慈圓)は、平安時代末期から鎌倉時代初期の天台宗の僧、歌人。歴史書『愚管抄』を記したことで知られる。諡号は慈鎮和尚(じちんかしょう)、通称に吉水僧正(よしみずそうじょう)、また『小倉百人一首』では前大僧正慈円(さきのだいそうじょうじえん)と紹介されている。
出典: ウィキペディア 「慈円」(CC BY-SA 4.0)より抜粋
百人一首のゆかりの歌人
- 第76番 法性寺入道前関白太政大臣法性寺入道前関白太政大臣と前大僧正慈円は父と子