百人一首 第73番 前権中納言匡房
高砂の 尾の上の桜 咲きにけり 外山の霞 立たずもあらなむ

読み札
とやまのかすみ
たたずもあらなむ
取り札
歌の意味(現代語訳)
高砂の山の峰の桜が咲いた。里山の霞よ、どうか立たずにいておくれ。
鑑賞のポイント
遠くの高い山(尾の上)の桜が咲いたので、手前の山(外山)の霞よ、どうか立って桜を隠さないでほしい、と願う歌です。大江匡房は学者としても名高い人物です。
決まり字と友札
決まり字は「たか」の二字決まりです。「た」までが同じ音で始まる歌がほかに5首あり(友札)、「たか」まで聞いて初めてこの歌だと決まります。
- 第4番 田子の浦に うち出でてみれば 白妙の決まり字「たご」
- 第16番 立ち別れ いなばの山の 峰に生ふる決まり字「たち」
- 第34番 誰をかも 知る人にせむ 高砂の決まり字「たれ」
- 第55番 滝の音は 絶えて久しく なりぬれど決まり字「たき」
- 第89番 玉の緒よ 絶えなば絶えね ながらへば決まり字「たま」
詠み人について
大江 匡房(おおえ の まさふさ)は、平安時代後期の公卿、儒学者、歌人。大学頭・大江成衡の子。官位は正二位・権中納言。江帥(ごうのそつ)と号す。藤原伊房・藤原為房とともに白河朝の「三房」と称された。小倉百人一首では権中納言匡房。鎌倉幕府創建に功を成した大江広元は曾孫にあたる。
出典: ウィキペディア 「大江匡房」(CC BY-SA 4.0)より抜粋