百人一首 第10番 蝉丸
これやこの 行くも帰るも 別れては 知るも知らぬも 逢坂の関

読み札
しるもしらぬも
あふさかのせき
取り札
歌の意味(現代語訳)
これがあの、行く人も帰る人も、知る人も知らぬ人も、別れてはまた出会うという逢坂の関なのだ。
鑑賞のポイント
逢坂の関は、都と近江の国の境にあった関所です。「行く・帰る」「知る・知らぬ」を対にしてリズムよく重ね、「逢坂」には「逢ふ」が掛けられています。人が出会い、別れていく場所を詠んだ一首です。
決まり字と友札
決まり字は「これ」の二字決まりです。「こ」までが同じ音で始まる歌がほかに5首あり(友札)、「これ」まで聞いて初めてこの歌だと決まります。
- 第24番 このたびは 幣もとりあへず 手向山決まり字「この」
- 第29番 心あてに 折らばや折らむ 初霜の決まり字「こころあ」
- 第41番 恋すてふ わが名はまだき 立ちにけり決まり字「こひ」
- 第68番 心にも あらでうき世に ながらへば決まり字「こころに」
- 第97番 来ぬ人を まつほの浦の 夕なぎに決まり字「こぬ」
詠み人について
蝉丸(せみまる)は、平安時代前期の歌人。古くは「せみまろ」とも読む。
出典: ウィキペディア 「蝉丸」(CC BY-SA 4.0)より抜粋