百人一首 第85番 俊恵法師
夜もすがら 物思ふころは 明けやらで 閨のひまさへ つれなかりけり

読み札
ねやのひまさへ
つれなかりけり
取り札
歌の意味(現代語訳)
一晩中物思いに沈むこの頃は、夜がなかなか明けきらず、寝室の隙間さえつれなく思われる。
鑑賞のポイント
女性の立場で詠んだ歌です。一晩中つれない人を思い悩んでいる夜は、なかなか明けず、寝室の戸のすき間までが無情に思える、と詠みます。俊恵法師は源俊頼の子です。
決まり字と友札
決まり字は「よも」の二字決まりです。「よ」までが同じ音で始まる歌がほかに3首あり(友札)、「よも」まで聞いて初めてこの歌だと決まります。
- 第62番 夜をこめて 鳥のそら音は はかるとも決まり字「よを」
- 第83番 世の中よ 道こそなけれ 思ひ入る決まり字「よのなかよ」
- 第93番 世の中は 常にもがもな 渚こぐ決まり字「よのなかは」
詠み人について
俊恵(しゅんえ、永久元年(1113年) - 建久2年(1191年)頃?)は、平安時代末期の僧・歌人。父は源俊頼。母は橘敦隆の娘。早くに東大寺の僧となり、俊恵法師とも呼ばれる。 十七歳のときに父と死別してから、約二十年もの間、作歌活動から遠ざかっていた。
出典: ウィキペディア 「俊恵」(CC BY-SA 4.0)より抜粋
百人一首のゆかりの歌人
- 第74番 源俊頼朝臣源俊頼朝臣と俊恵法師は父と子