百人一首 第61番 伊勢大輔
いにしへの 奈良の都の 八重桜 けふ九重に にほひぬるかな

読み札
けふここのへに
にほひぬるかな
取り札
歌の意味(現代語訳)
昔の奈良の都の八重桜が、今日は九重の宮中で美しく咲き匂っていることよ。
鑑賞のポイント
奈良から宮中に八重桜が献上されたとき、受け取り役として即興で詠んだ歌です。「いにしへ」と「けふ」、「八重」と「九重(宮中)」を対にした見事な一首です。伊勢大輔は大中臣能宣の孫です。
決まり字と友札
決まり字は「いに」の二字決まりです。「い」までが同じ音で始まる歌がほかに2首あり(友札)、「いに」まで聞いて初めてこの歌だと決まります。
- 第21番 今来むと いひしばかりに 長月の決まり字「いまこ」
- 第63番 今はただ 思ひ絶えなむ とばかりを決まり字「いまは」
詠み人について
伊勢大輔(いせのたいふ / いせのおおすけ、永祚元年(989年)? - 康平3年(1060年)?)は、平安時代中期の日本の女流歌人。大中臣輔親の娘。高階成順に嫁し、康資王母・筑前乳母・源兼俊母など優れた歌人を生んだ。中古三十六歌仙、女房三十六歌仙の一人。
出典: ウィキペディア 「伊勢大輔」(CC BY-SA 4.0)より抜粋
百人一首のゆかりの歌人
- 第49番 大中臣能宣朝臣大中臣能宣朝臣と伊勢大輔は祖父と孫