百人一首 第69番 能因法師
嵐吹く 三室の山の もみぢ葉は 竜田の川の 錦なりけり

読み札
たつたのかはの
にしきなりけり
取り札
歌の意味(現代語訳)
嵐の吹く三室の山の紅葉が散り、竜田の川に流れて錦を織りなしている。
鑑賞のポイント
三室山の紅葉が嵐に吹き散らされて竜田川に流れ、錦のように川面を彩る様子を見立てた歌です。能因法師は各地を旅した歌人として知られます。
決まり字と友札
決まり字は「あらし」の三字決まりです。「あら」までが同じ音で始まる歌がほかに1首あり(友札)、「あらし」まで聞いて初めてこの歌だと決まります。
- 第56番 あらざらむ この世のほかの 思ひ出に決まり字「あらざ」
詠み人について
能因(のういん、永延2年(988年) - 永承5年(1050年)あるいは康平元年(1058年))は、平安時代中期の僧侶・歌人。俗名は橘永愷(たちばな の ながやす)。法名は初め融因。近江守・橘忠望の子で、兄の肥後守・橘元愷の猶子となった。子に橘元任がいた。中古三十六歌仙の一人。
出典: ウィキペディア 「能因」(CC BY-SA 4.0)より抜粋