百人一首 第67番 周防内侍
春の夜の 夢ばかりなる 手枕に かひなく立たむ 名こそ惜しけれ

読み札
かひなくたたむ
なこそをしけれ
取り札
歌の意味(現代語訳)
春の夜の夢ほどにはかない手枕のせいで、つまらぬ浮き名が立つのは惜しいことだ。
鑑賞のポイント
春の夜、「枕がほしい」とつぶやいた周防内侍に、藤原忠家が御簾の下から腕を差し入れて「これを枕に」と言ったのに対して返した歌です。「かひなく」に「甲斐なく」と「腕(かひな)」が掛けられています。
決まり字と友札
決まり字は「はるの」の三字決まりです。「はる」までが同じ音で始まる歌がほかに1首あり(友札)、「はるの」まで聞いて初めてこの歌だと決まります。
- 第2番 春過ぎて 夏来にけらし 白妙の決まり字「はるす」
詠み人について
周防内侍(すおうのないし、1037年(長暦元年)頃 - 1109年(天仁2年)以後 1111年(天永2年)以前)は、平安時代後期の歌人である。女房三十六歌仙の一人。本名は平 仲子(たいら の ちゅうし)。掌侍正五位下に至る。父は「和歌六人党」の一人、桓武平氏の周防守従五位上平棟仲。
出典: ウィキペディア 「周防内侍」(CC BY-SA 4.0)より抜粋